2012年3月27日火曜日

最近の応援を考える

個人的に、大宮戦で最も印象に残ったのは太田や菅井のゴールではなく、何度となく繰り返される新チャント「刃」に対する違和感です。だからと言って、別に「あのメロディーは気にくわん!!」とか「歌詞の一部が生理的に受け付けない!!」といったリテールの部分が気にいらないと言う訳ではなく、「どうしてここまで連チャンで歌うのであろうか?」という素朴な感覚を持ってしまったのだ。まあね、新しいチャントだから「早くみんなに覚えて欲しい」という理由は考えられるし、試合内容も後半は「イケイケ」だったから、新たなチャントを連呼して私たちのようなライトサポへの「認知&お披露目」的な意味合いもあったのであろう事は想像に難くない。実際、後半だけでも、4~5回ぐらいは歌っちゃった様な気がするんだけど、皆さんは思いませんでしたか「えっ、また「刃」を歌っちゃうの?」って。

私の住処であるSバックでは、全くと言っていいほど新チャント「刃」は浸透しておらず、「おっ、また新しい奴を作ったんだな・・」ぐらいの反応しかありませんでした。だからこそコールリーダーは新チャントを連呼して「早く覚えてもらいたい・・一緒に歌ってもらいたい・・」と考えたうえで連チャンしたと言う可能性は有るんだろうけど、今回に関して言えば「このやり方は、結果的に『ごり押し』をしているような錯覚を与えたのではないのか?」というのが、実際にSバック中央付近で観戦していたベガルタンの感想です。歌詞も分からない、メロディーも分からない新チャントを何度となく聞かせられると「えっ、また?」と思うのは自分だけではないだろうし、訳が分からないチャントを連チャンされると、結果的に「気持ちが盛り上がりにくい」んだよね。

こんな事を書き込むと「もっと勉強しろや!!」とか「自分の方から覚えよう、自分の方から一緒に歌ってこの新チャントを広めようという姿勢が大切なのではないでしょうか?」というご批判を受けるかもしれません。しかし、実際の感覚として「今回の新チャントの連発でSバックの雰囲気は、あのようなゴールラッシュがあったと言うのに、イマイチ盛り上がらない状態だった」という現実を、コールリーダや、その周りの方に知っていただくのも大切な事だと思っています。


私が一番好だったチャントはシルビのそれ。2番目は難しいがkissですかな

仙台の応援は比較的メロディアスな曲調の物が多く、他チームサポから「合唱団じゃないんだから・・・」と揶揄される事が多い事は知っています。仙台の応援が男女共学の応援スタイルならば、浦和の応援は男子校の応援スタイルでしょうが、どちらが良い悪いということはなく、それぞれが『個性』と言うものである事も知っています。しかし、スタジアムで新チャントを何度となく聞いているうちに「応援とは、何の為にするのだろうか・・・」という普遍的な疑問にぶちあたったのです。

「チームを鼓舞する、そして我々サポーターをも鼓舞し、勝利の為に声を枯らす・・・」。ユアスタで懸命になって行われる『応援』、その理由を突き詰めれば、答えはきっと上記のようなシンプルな解答になるはずだ。その解答が正解ならば、先日の試合では新チャントの連呼は決して「我々(少なくともSバック中央付近の住人)を鼓舞する応援ではなかった」と言えます。以前、熱いゾーンで応援している知人から「やってて楽しいから此処に来るし、歌って気持ちいいから此処で応援している・・・」と聞いた事があります。一試合通し、立ち上がって身体を動かし、声を枯らして応援する・・・・。こんなことは『楽しく』なければ絶対に続きません。

新チャントが、その『楽しさ』を継続する為の手段としての役割を持つのであれば、取り立てて批判する事などもありませんし、「どうかこれからも頑張ってください・・」という個人的なスタイルも変わる事はありません。しかしです。先日の新チャントの連発は、個人的な主観として「スタジアムを一体化させるような役割は無く、チームを鼓舞する必然性も薄くなっていた」という感覚を持たざるを得ませんでした。批判覚悟で言わせてもらえば『これじゃあ、応援する自分たちの為の応援チャントじゃないか・・・」と思ってしまう感情を止める事は出来ませんでしたな。「チームの為の応援というカテゴリーを逸脱し、ただ単に応援する自分たちの為の応援みたいだ・・」このようなことを感じたのは、10年間スタジアムに通い続けて初めての感情です。

ああー、言っちゃったよ・・・思っている事をストレートに書き込んじゃったよ・・・。こんな事を書き込めば、今現在、一生懸命にチャントを考え、声を枯らして応援している方々から批判が来る事は分かっているんだけど、「ここは正直に、自分の意見や考え方を伝えるべきではないのか・・」との思いがあり、個人的な主観を述べさせていただきました。だからといって、今のスタイルに抵抗感がある訳ではなく、現実に好きなチャントもたくさんあるのは事実です。この辺が難しいところですな。

「何の為に新チャントを創作し、何の為に声を枯らして応援するのか?」その普遍的な解答は「チームの為に」であり、決して「自らが楽しむ為に」ではないはずです。しかし、どうやったら盛り上がるのか?という難問は、誰がコールリーダーをやっても正解を導き出すのは困難でしょう。今回の場合で言えば、新たに新チャントを作った方々は、このチャントに『正解への足掛かり』を見出そうとしたようですが、結果的に正解とは言えないような気がします。おそらくは、あと何十年かしないと、ベガサポ全員が共感できるチャントは固まらないはずです。今はその試行錯誤段階だからしょうがない・・・。新チャントの連発をベガルタンはこのように考えようとしています。

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