2012年3月9日金曜日

至って普通ですな

待ちに待った開幕戦のはずなのに、ベガルタン的には「よおーーーし、いよいよだ・・・絶対負けられんねー!!」といった心の高揚感は微塵もありません。何となく「明日か・・」みたいな感じです。別に楽しみじゃない訳ではないんだけど、何故なんでしょうかな?しかし、この答えの回答を日常生活の中で導き出す事は不可能と言う事は分かっています。その答えは、明日のユアスタにしかないのですから。チケットも完売とか、満連の会長からすれば、何より、何よりです。

こんな時は、辺に「験(げん)」を担いだり、普段と違う行動をとるのは「バタフライ理論」からも良いとは言えません。バタフライ理論とは、「カオス系では、初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす。そしてそれは予測不可能」ということの詩的表現であるが、その代表的な例としては「ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こす」などがあります。つまり、ここで私が普段は絶対に行かない職人系の寿司屋へ「開幕前だから、気合いを入れる為に行ってみるか・・」と、いつもと違った行動をするとします。しかし、私がその非現実的で特別な行動をとると、その波動が巡り巡って仙台の選手たちに悪影響を及ぼす可能性があるんです。なので開幕前日のベガサポとしての私の正しい行動は「いつものように仕事をサボって、いつものように牛丼を喰って、いつものように後輩たちと軽く飲み、いつものように風俗へ行って、いつものようにグダグダになって帰宅する・・・」これしかありません。皆さんも、今日はいつものように行動しましょう。

メディアなどの報道によれば、昨年は「ある一定のラインから全員で跳ね返す守備、そして速攻」がベガルタのキーワードだったらしいんだけど、今年はその戦術をさらにバージョンアップしての「攻撃的な守備」へトライするようですな。全体的なラインを高く保ち、ボールにプレッシャーを掛け続け、奪ったらカウンター・・・。理屈では分かっていますが、それをピッチで表現し続けるのには多くの苦難が待ち受けている事も知っています。おそらくは、失点も増えるでしょうし、ひょっとしたら負ける試合も増えるかもしれません。「攻撃的に行く・・・」と決意した以上、失点するリスクをヘッジする事などは出来ず、今年のキャンプからチームは「その考えうるリスク以上のゴールを奪い取る」というチーム戦術へと大きく舵を切りました。ある意味、一皮むけた状況になった訳です。1999年チーム創設から12年で、チームはようやく大人になりました。ちなみに、私が大人になったのは、高校3年生の夏休みです。

世界的な傾向として「守備的なチームが攻撃的なチームへと移行する」には多くの時間とリスクを取らなければなりません。おそらくは、我々サポーターも「我慢」する展開が多くなるはずです。監督や選手はインタビューで「昨年多かった引き分け数を改善したい・・・一つでも多く、勝ちにもっていきたい・・、その為には0-0で試合が終わるのではなく、貪欲にゴールを狙わなければならない」とコメントしていました。最後まで諦めずにゴールを積極的に狙って行く・・確かにすばらしい姿勢であり、私たちもそれを望んでいます。しかし、最後まで攻撃的に行くと言う事は、その事自体がカウンターを受けるリスクが増大するという意味と同じです。

アウエー、0-0、残り時間はわずか・・・昨年までのベガルタンだったら「このままドローで勝ち点1を貰って帰ればいいや」という姿勢でした。しかし、結果的にその姿勢が「勝ち点2を失っている」というネガティブな状況である事に昨年気づいたのです。上を目指すのなら、昨年よりも多くの勝ち点を取らなければなりません。その結果として負ける事があったとしても、それは上を目指すうえでのリスクであり、そのリスクを全く取らずに多くの勝ち点を獲得する事など出来ません。どうやらチームは、虎穴に入る覚悟を決めたようですな。

攻撃的な戦術へのチェンジに至る過程では、選手たちの方から「もっとラインを高く設定し、前で勝負がしたい・・、ゴール前で待ち受け・跳ね返す守備ではなく、攻撃的に戦いたい・・」と監督へアピールしていたようです。しかし、昨年は結局のところ、年間通して「堅守速攻」のキーワードが変更される事は有りませんでした。この辺に、確実にステップアップしながらチームを強化していきたい監督の思惑が見えてきます。昨年だってやれば出来たかもしれない・・・でも、それにはリスクが大き過ぎる。そんなチームが1年経って、考えうるリスクの大きさが小さくなり、チームとして上を目指すタイミングと選手たちからの要望も合致してきた・・・。こうなれば、監督としてもチームを次のステップへとチャレンジさせるしかありませんな。

広島は攻撃的なスタイルへとチェンジしようと試みましたが、結果的に降格してしまいました。ACLで勝った浦和のキーワードは「堅守&カウンター」でしたが、そんな試合内容に不満を持ったチームは「ショートパスを繋ぐ攻撃的なサッカー」への変貌にチャレンジしましたものの、皮肉にもそのチャレンジから「チーム凋落」というスパイラルへ転落してしまいました。一昨年のFC 東京は、攻撃的なムービングサッカーにチャレンジしましたが、結果的に降格してしまいました。攻撃的に行くと言う事は、このようなリスクを追うと言うことでしょう。今年、ベガルタは間違いなく昨年よりも「攻撃的」に戦うはずです。敢えてリスクも追うはずです。なので、我々サポーターもリスクを追う覚悟はせねばなりません。皆さんはしましたか?ベガルタンは覚悟を決めました。

明日は鹿島戦、ビート鹿島!!

0 件のコメント:

コメントを投稿