2014年6月26日木曜日

ベガルタン、悩む!!

えー、決算報告会の準備とお手伝いの為、2週間ほど東京出張、ようやく不肖ベガルタン、恥ずかしながらも帰ってまいりました。いやぁ~~、やっぱいいよ、仙台は。東京へ行くとさー、後輩たちが、ここぞとばかりに「先輩が来ると思って、いい店(風俗)を探しておきました」と誘われ、「リーダーの好みは分かってます。この娘なんて、リーダー好みのFカップですよね、これからどうですか?」みたいな感じで携帯で写真を見せるんだよ?「しょーがねーなー、一回、行ってみるか・・」ってなるじゃない。

東京⇔仙台なんて、ほとんど日帰り圏内だから、たまにロングステイすると、仲が良い後輩たちや先輩たちが「よしっ、仕事も一区切りついたから、行くとするか・・・」ってなる訳、そうすると自分も嫌いじゃないから「先輩、一生ついて行きます・・」となるのは必定です。昨年他界した天国のお婆ちゃん、東京の誘惑は尋常ではありません。

ワールドカップ、ベガルタンもホテルで早起きして観てました。正直田舎者だから「勝ちそうなら、渋谷のスクランブル交差点へ行って「日本コールに歓喜する若者たち」を見学しようかな・・・」とさえ思っていたんだけど、結果は、そんな期待さえ打ち砕くようなスコアーで完敗。ぶっちゃけ、残念ではありましたが、涙が流れるような悔しさや、もう人生終わった・・みたいな無念感はありませんでした。おそらくは、ベガルタの選手が一人でも試合に出てたら、感情移入もするんだろうけど、期待していた香川でさえ残念な結果に終わっては、あの試合で号泣する事は出来ませんでしたな。

そんなことよりも、今のベガルタンの最重要案件は「20周年記念試合 ベガルタ仙台OB VS. ユヴェントスレジェンズ」の試合で、『4万円もする、選手との交流も可能なスペシャルチケットを買うか否か』であります。シルビが凱旋帰国するので、シルビストとしては「メイン席のチケットを購入し、試合前に肩を組んで記念写真をするシルビのスナップショットを撮るのはマスト。しかし、夫婦2人で8万円は、如何にアベノミクスで景気が上昇トレンドとは言え厳しいのが現実です。嗚呼ー、こんなことなら東京の風俗で遊ばなければ良かった・・・と後悔するベガルタンです。

2014年6月10日火曜日

第3話 悪魔と契約する白幡

刺激(ストレス)を与えることによって、多くの細胞に変化できる「分化多能性」を持った細胞に、メッシが持つと言う万能得点力細胞を移植する・・・。そんな悪魔のような計画が、水面下で進んでいる事など知らないアーノルド監督とベガルタの選手、そしてフロントやスタッフは、もがき苦しむシーズンを送っていた。そんな状況を誰よりも憂慮していた白幡は、やむを得ず悪魔との契約へと傾斜して行くのだった・・・・


ベガルタ仙台の白幡社長は、チームの成績悪化と観客動員数の減少に苦慮していた。フロントやスポンサー、そしてサポーターさえも「仙台は予算規模が小さい弱小チーム」という認識は共有していたはずなのだが、一度でも「優勝争い」というステージを経験してしまうと、そのステージから下りてしまったチームに情熱を再注入する事は困難を極める。坂を登る際 (J2降格からJ1での優勝争い) には長い歳月が掛かるものだが、坂を転げ落ちる時は一瞬だ。そして、そんなアリ地獄状態に一度でも足を踏み入れてしまえば、そこから脱出できるアリは少数派であろう。

長年チームを指揮してきた手倉森体制から、比較的早期にアーノルド体制への移行を決めたのも、今後に起こるであろう様々な試練に対し、先手先手で対応する姿勢の表れだ。主力メンバーの高齢化、育成の停滞、そのような中で、ここまでチームを引っ張って来た監督が代わるというリスクが目の前にあると分かれば、何らかのアクションは取らざるを得ない。もちろん、それが水面下で進んでいる場合、我々サポーターが、それに気づく事はないのが普通だ。ましてや、その計画が「悪魔の計画」であれば尚更である。

体の細胞を万能細胞に作り替えるには、初期化という作業で受精卵の状態に逆戻りさせる必要がある。iPS細胞は遺伝子を使って初期化するが、VEGA-STAP細胞は酸性の溶液に浸すだけで簡単なのが特徴だ。「刺激惹起性多能性獲得(STAP)」という、刺激を加えて初期化を行い、多能性を獲得させ、その細胞を特別な方法によりメッシだけが持つ万能得点力細胞を取り出し、ベガルタの選手がもつ細胞と融合させ、チームのFWにメッシの得点力を移植させる。開幕してから勝てない状況が続き、四月に自らの勇退する事を決めた白幡は、この悪魔のような計画に掛けていた。

一方、世紀の大発見をネーチャーに論文発表して、リケンで大々的に記者会見をした久保は、世界から注目される科学者となっていた。およそ科学者には似つかない研究所の内装、白衣ではなく割烹着、そしてルックス。その活躍のフィールドはワイドショーでも盛んに取り扱われる事となり、気の早い輩たちからは「ノーベル賞確実」とまで言われる始末。まさに、我が世の春を謳歌していたのだが、彼女の実験データに疑惑が生じた辺りから雲行きが怪しくなる。

データの改ざん、論文のコピペ、実験ノートの不具合・・・出てくる資料はVEGA-STAP細胞の存在を疑わせるものばかりで、久保は世紀のヒロインから一転、疑惑の研究者へと陥っていた。そんな状況を打破すべく、彼女は記者会見を開いたのだが、世論を味方にする事までは出来なかった・・・。

憔悴しきって病院の部屋に戻ると、そこには白幡の姿があった。

久保「どうやって、ここへ・・・?」

白幡「そんな事はどうでもいいでしょう、とにかく、お疲れさまでした」

久保「ありがとうございます」

白幡「世紀のヒーローから一転、悪役扱いとは酷いもんです」

久保「どうして世間は、VEGA-STAP細胞を信じてくれないのでしょうか?」

白幡「貴方の言う「実験データの単純なミス」が最大の原因でしょう」

久保「VEGA-STAP細胞の実験は200回も成功しているんですよ?」

白幡「しかし、他の科学者は誰一人として成功して居ない・・」

久保「・・・・」

白幡「久保さん、誰が何と言おうが私は信じています。だから、貴方が隠し持っている「成功する為のコツやレシピ」という秘密を、私に教えくくれませんか?」

久保「しかし、コツやレシピだけを知っても、実験が出来る施設が無ければ・・・」

白幡「実は仙台には、第五帝国を復活させて世界制覇をもくろむカルト集団ベガータ教の本部があります。そこの総統閣下とは友人でしてね。そこなら、貴方が満足いく実験施設があるので、間違いなくVEGA-STAP細胞ができるはずです」

久保「しかし、私の研究は人類の未来の為であって、カルト集団の利益やメッシの万能得点細胞をベガルタの選手に移植する為の物ではありません」

白幡「そんな安っぽい倫理観を錦の御旗のように振りかざして、どうなるんですか?今、貴方は世間から、科学者の世界から追放されようとしているんですよ?世界の未来も結構ですが、まずは、ご自分の未来じゃないですか?追放されたら、ご自身の分身でもあるVEGA-STAP細胞は、永遠に無き物にされます。それでいいんですか?なぁ~~に、カルト集団は実験をする為に利用するだけ、成功したら離れればいいんですから問題はありません。やっていただけますね?VEGA-STAP細胞を使ってベガルタの選手にメッシだけが持つと言われている万能得点細胞の移植を・・・」

久保「白幡さん、あなたは恐ろしい人です。それは、人間倫理に反する行為なんですよ?」

白幡「私は悪魔と契約する事にした時から、良心は捨て去りました。なので、それを無くすことでの呵責など一切ありません」

自ら生み出したVEGA-STAP細胞を守る為に実験を決意した久保。そして、VEGA-STAP細胞にチーム浮上を掛ける白幡。互いのメリットが共有された時、そこには悪魔が微笑んでいたのであった。

第四話は、カルト教団の教祖であるベガルタン総統閣下との出会いです。

2014年6月2日月曜日

神戸戦に想う

いやぁ~~、良かったですな、藤村のゴール。当然ながらミスも多々ありましたが、初スタメンなのでノープロブレムであります。トラップ、パス、ディフェンス、そのどれもで瞬間的な判断に迷いは見られましたが、いいんです、だって初スタメンですから。ダニエルに関しても試合後、監督はコメントで「最後の失点シーンも、もしかしたらダニエルも、もっと何か出来たんじゃないかと本人も感じている部分もあるだろうし。今日はステップとしてこの試合を生かしてくれたらいいと思います」と語っていたので、この日のプレーに関しては「将来的な布石」という位置づけが何気にあったのでしょうな。それにしても、素人的には「あの最後のシュート、ダニエルにも責任の一端があるなんて・・・」と思っているんですが、プロの世界とはそういうものなんだろうね。


ガンバ戦もそうでしたが、ベガルタサイドから見た、この二戦は「公式な練習試合」という感じでした。心境的に「この試合に負けたら、ひょっとして・・・」というヒリヒリ感がある試合も、それなりに楽しいんだけど、「ここは若手や、普段試合に出れない選手をチェック出来ればいいや・・・」といったマッタリ感が漂う試合も、たまにはいいもんです。ミスをしても「だから試合に出れないのか・・・」とか、「ここで、その選択をするんでは、スタメンには入ってこれないのも何気に分かるよ」といった新たな発見があり、普段なら「どうせ負けるんならOOを出せ!!」と言っていた自分の考えが、明らかに間違っていることに気づかされます。やっぱ、出れないのには、それなりの訳があるんですな。

八反田の良さを口で説明する事は困難ですが、周りがあれだけ走れてない状況では彼の良さは出にくいのかもしれない・・と勝手に思っています。彼を清水からレンタルで獲得したのには、それなりの理由があるはずです。松下などを退団させて獲得したのですから、スキルにしても費用対効果にしても、絶対に「チームにとってプラス」があるはず・・・という仮定に間違いなど無いでしょう。そんな選手が、1,2回「よいドリブルをした」とか「スペースへの走り込みが上手い」とか「いいスルーパスを出した」ぐらいで、「可能性を感じた・・・」という評価をする事自体、不謹慎と言うものです。違いますかな?

これで7月まで中断期に入るんだけど、この開幕からの3カ月は激動でした。勝てない試合が続き、それだけじゃなく内容的にも完敗続き、そんでもって選手にも「気持ちや気迫」を感じられる事はなく、チーム全体がレームダック状態。特に、相性が良かった大宮に0-4とフルボッコにされた時、表向きは後輩たちに「まだまだ降格の話をするのは早いって、ここから、勝負はここからだ」と虚勢を張っていましたが、「送り人」のように、平静を装うのは大変でした。いやね、相性の悪い清水に0-4でも踏ん張れたし、浦和に0-4でフルボッコされた時も何とか頑張れたんだよ。でも、大宮に0-4でやっつけられた時、隣でテレビ観戦していた後輩から、「先輩、今、心が「ポキッ」と折れた音がしました・・・」と言われましたが、それを否定する事は出来ませんでしたな。

そんなどん底を実際に経験した身からすれば、現状は「よくここまで、盛り返したよ・・・」という感じです。もちろん、今現在でも余裕や、ゆとりなどは微塵もありませんが、それでも「アーノルドが続投してたら、徳島と降格2トップを形成してた事は確実だろうな・・・」という思いはあり、そこから比べれば、現状は遥かにマシであります。せっかく、ここまで盛り返したのですから、この頑張りを無にするような戦いは、して欲しくありません。してしまったら、むかし銀山温泉に居た外人女将に「もったいないよ・・・」と言われるのは確実ですな。