2012年3月22日木曜日

一連の件について

昨日の続きを書きこもうと思ったら、掲示板が閉鎖されたり、レッズサポと思われる方から個人的に「お前なー、うちの大事な選手に怪我させといて、ふざけてる場合じゃねーぞ!!」みたいなメールがたくさん届いていました。沢山と言っても8通だけなんだけど、普段はメールなんて来ないし、私からすれば8通でもかなり多めです。よって今日は昨日の続きではなく、この件について、ベガルタンの率直な感想を書き込みたいと思います。

えー、何気に問題が大きくなるかも・・・と思っていたら、田村が自らのブログで謝罪し、事態は沈静化の方向で進んでいるようで、何より、何よりですな。個人的には「直接の謝罪は互いをリスペクトする上で必要かもしれないが、それを自らのブログに書き込む必要性まではなかったのではないか・・・」と考えている今日この頃です。故意か否か、悪質か否か、ラフか否か、これら全ての事象は「観る視点」が違うサポーター同士で議論しても意見が集約される事は無く、建設的な妥協点を見出す事は困難を極めます。しかし、田村が公式に謝罪したと言う事は、田村自身が自らの非を認めたことを意味し、その非に対して彼は直輝本人に直接謝罪して、彼を応援しているサポーターに向けても「ごめんね」と謝った段階で、この件に関しての心情的な問題は殆ど無くなりました。

もしも、これと同様な事象がアメリカやイギリスで起きたら、こんなにも簡単に公的なツールを使って謝罪することはありえません。賠償社会であるアメリカでは「謝ったら自らの罪を認めた事になる」と言う事は一般常識であり、その一般常識によって、例え自分が一方的に悪くても直接的に謝罪することなどないのです。しかし、田村は謝罪しました。これでも「怪我をさせておいてからでは遅いんだよ!!」と考えるレッズサポもいると思うけど、試合中に起こった出来事に対する真摯な対応とすれば「心からの謝罪」以上の物など存在しません。直輝が田村の直接的な謝罪に対して、どのように感じ、そしてどのような対応をしたのかは分かりませんが、仮に田村の謝罪を表面的にでも受け入れたとすれば、今回の件は「これにてノーサイド」だと思っています。

何気にチェックしたベガ系のブログでも、「申し訳ない」とか「ベガサポとして謝罪します」というフレーズが出ていましたが、ベガルタンのスタンスは、これらの方々とは若干違います。例えば、試合中にレッズサポが宮スタの座席を壊して帰ったり、試合後にレッズサポから特定の選手に対して差別的な発言がされたという客観的な事実があるのであれば、私がレッズサポでも「仲間が変な事をしたみたいで、ごめんね」と謝ります。しかし、試合中に選手同士で起こったプレーに対して、サポーターの私が相手チームのサポに対して謝罪する必要性は感じられないのです。

今回の件で言えば、「田村が故意にやったとは思えない」というスタンスなので、そんな状況下で起こった試合中の出来事に関しては、哀しいけど突発的なハプニングの一つに過ぎないのではないか?と言うのがベガルタンの考えです。こんな事を書けば「故意かどうかというよりも、カニバサミというタックル自体が悪質である方が問題なんだ!!」と思う方もいると思います。しかし、現実的な判断基準として最も有用なのは「悪質かどうかを判断するのは、常に最も近い場所でプレーを見ている主審しかいない・・・」と言うのがベガルタンの考えであり、そんな状況でイエローすら出ていないという現実が、ベガサポとは言え私が謝罪するまでの事はないよな・・・と思う根源であります。

こうなると今度は「お前の所のリャンや関口が代表候補に選ばれていて、同じような事をされたら、お前は冷静でいられるのか?」という叱責が飛んできます。ハッキリ言いますが、冷静でいられるはずなどありません。こんな時に冷静でいられるのは、ゴルゴ13か相棒の右京さんくらいです。しかし、互いに真剣勝負で対峙している時に、思わぬハプニングが出てしまい怪我人が出る事は防ぎようがありません。互いに怪我をさせないようにプレーしたとすれば、そんな試合に我々はお金を払う事など出来ないでしょうな。

野球、バスケなどのプロスポーツはどれも同じでしょうが、互いの選手は「これ以上やったら怪我をしてしまうかもしれない・・・」というギリギリの状況でプレーしています。安全に、怪我をしないように・・・というプレーか、ギリギリの状況下でのプレーかは、素人だって見てれば分かります。ローマ帝国のコロッセオもそうでしたが、人間は「生死をかけたギリギリの闘い」に興奮を覚える生き物なのでしょうな。今回で言えば、不幸にして一線を超えてしまいました。そして田村は謝罪しました。これでノーサイドと思いたいです。レッズサポや直輝本人は納得なんて出来ないでしょうが、これ以上はどうする事も出来ません。

田村の売りは、相手の裏を取るスピードではないし、ピンポイントのクロスでもないし、針の糸のようにスルーパスをガンガン供給するのでもないし、圧倒的な攻撃力でもなく、「相手の攻撃の芽を摘んだり、相手をタイトなマンマークでガリガリに抑え込む守備」が売りの選手です。そして、そのプレースタイルの中に、この試合でも見せた「タックル」が存在します。個人的に、タックルは交わされると途端にピンチになるので「極力しない方向でお願いします」と思っているのですが、スピードやクイックネスが売りじゃない中で、スピード系で勝負して来る相手のサイドアタッカーをマークする場合、どうしてもギリギリの状況になっちゃうと、得意技の一つである「タックル」に頼りたくなるのでしょうな。

そんな得意技で相手に大怪我をさせた・・。ついでに言うと、交通事故まで起こした・・。このような状況は、田村自身に対して心理的なプレッシャーを与える事になるのは確実です。直輝選手も早く回復し、そして田村には「心のリカバリー」の回復を願っています。どちらも、チームにとっては大切な選手なのですから。

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