2012年2月27日月曜日

ヤングマン集客ミッション 外道編

今年から、J2の昇格にプレイオフ制度が持ち込まれる最大の理由を、コミッショナーは「ともすれば、盛り上がりに欠けるリーグ終盤戦を活性化したいし、多くのチームに昇格のチャンスがあることで、観客動員にも良い影響が与えられれば・・・」と語っていました。プレイオフ制度の事をベガルタンは「野球のマネをして、リーグ戦終盤を盛り上げる苦肉の策なんだろうな・・」と思っていましたが、終盤戦を盛り上げること以上に、これによって観客動員をアップさせることが狙いである事を知りました。年々観客動員数の減少が顕著になっている以上、その動員数の責任を全て個々のチームに追わせるのは酷というものなので、リーグとしても積極的に支援策を講じることにしたオペレーションの一つこそ「プレイオフ制度」ということなのでしょうな。今年初めてやるオペレーションなので、今から「良い・悪い」もないのですが、どうせなら盛り上がって欲しいものです。

プレイオフ制度のように、仕組みが大掛かりな物を個別のチームでやり事は不可能です。しかし、観客数を増加させたいと思っているチームからすれば、現状の方法に甘んじているのは「座して死を待つ」のと同じ事になりかねません。特に、仙台のような「大きなスポンサーを持たず、チーム最大の収入源が入場料収入に頼っているチーム」からすれば、観客数の減少はチーム衰退の元凶となってしまいます。そこで、各チームがどのようなオペレーションを行なっているのかをチェックしてみましょう。

まずは大宮。言わずと知れた「水増し」という禁じ手を使ってまで観客動員に敏感となっていたチームです。
大宮史上最多4万人超えの集客を目指し、2大作戦が展開される。
世界的金融危機などの影響で、学生は「就職氷河期」に直面している。そんな中での画期的な企画。関係者によると、「大宮を愛してくれているサポーターが、大宮を支えてくれている企業に就職する助けができたら」という思いが根底にあるという。
「婚勝」は、大宮の10周年事業企画としてスタジアムで結婚式を挙げたカップルが現れたことが出発点だ。プロ野球の日本ハム、中日が「婚活シート」を 設けた例はあるが、Jリーグでは初。午後2時から5時まで会場内の一室を利用し、 試合を観戦しながらフリードリンクの立食パーティー。会費は男性6000円、 女性3000円(観戦チケット込み)で参加者は25~40歳の独身。 男20人、女20人の定員に対し、応募が殺到したという。“恋のパス交換”に興じ、勝利の美酒に酔う・・ということでした。

個人的には、大宮が行った「就活・婚活」をパッケージにしたこのオペレーションは「下策中の下策」だと思っています。記事によれば「応募が殺到」ということだが、サッカーの観戦と「就活・婚活」をマッチングすること自体に無理があるような気がしていました。この就活で、果たして何名の方が結果的に内定をもらったのでしょうか?何組のカップルがゴールイン出来たのでしょうか?そして観客数のアップに繋がったのでしょうか?その結果を知っている方がいらっしゃれば、是非ともお教えください。ただ、ん~~・・話題にはなっても、どう考えても観客数のアップに繋がるとは思えませんな。如何にも、下っ端の社員が社長に叱られた時に会議で「我々も、これこれこのような事を実践して、最善と思われるようなことはしたのですが・・・」みたいな「いい訳」をするために考えたような感じがします。

記憶に残っているところでは、Jリーグで観客動員数ワースト1を5年連続で取った水戸ホーリーホックのワースト脱出するために、NHKの番組で欽ちゃんが応援する番組がありましたな。結果的には単発のイベントだったけど、やっただけの意義はあったような気がします。欽ちゃん、NHK、有名人・・・これだけ揃えば、何気に盛り上がることは見度の事例からも分かりました。この手法は仙台にも使えそうです。

山形は昨年、自由席は2000円が1000円と半額になる最大50%オフのディスカウントするという、集客大作戦「 NDスタ満員計画」というオペレーションを実施しました。その内容も「チケット代の半額」という、泉のアウトレットモールもビックリするような剛速球!!まっ、ここまでくると「相当、追い込まれているんだろうなぁ~~」との思いは禁じえないが、チームもそれだけ必死なのでしょう。ただし、トータル的に考えれば、このオペレーションが成功だったかどうかは疑わしい。

次は鳥取。鳥取も観客動員には頭を痛めているらしく、元々は岡山・徳島・愛媛で「プライド・オブ・中四国」という企画を立ち上げ、熱く戦いながら地域間の交流をやっていました。でも、もっと熱いイベントを実施して、観客動員数をアップさせたいと考えたフロントは、一番近い岡山との試合を盛り上げる事によって、そのアウエーサポの観客を取り込みながら、盛り上げようとしたのです。題して山陰の陰と山陽の陽で「陰陽ダービー」、このオペレーションは大正解、今まで無かったダービーができ来場者数が跳ね上がり倍になりました。

この作戦を持ちかけられた岡山サイドは、何度となく「鳥取さんが陰でよろしいのでしょうか?」と訊ねたが、返ってきた返事は「ノープロブレム、どうせ鳥取は山陰ですから・・・」といった寛容なものであったらしい。ここからも、何とかして観客数をアップさせたい・・・という気持ちが見てとれますな。これらの事象を元に、仙台における外道というか下策を提案してみましょう。

この続きはまた明日。

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