2012年2月14日火曜日

とりあえず、練習中です

2/14 チームの補強ポイントこそ、チームとしてチャンスでもありますな

地元紙や地元メディアによれば、現時点でボランチのファーストチョイスは昨年同様「角田・富田」ということだが、セカンドチョイスとして「松下・リャン・鎌田・サッコーニ」などの名前があがっているらしい。鎌田を除いては、攻撃的な選手が多いところに「仙台のウイークポイント」が見てとれますな。別に角田や富田に大きな不満は無いのだが、彼らの守備力に「もうチョット攻撃力が加われば・・・」との思いはチーム、サポーター共通であるはずです。仙台のストロングポイントと言えば、誰が考えても組織的な守備ですが、そこに比重を置けばおくほど、全体的に攻撃力が低下してしまいます。

リャンや関口が自陣深くまで戻り守備をする・・・・太田や赤嶺や柳沢などのFW陣も、当たり前のように前線から下りてきて守備をする・・・。ベガサポとしては見慣れた当たり前の光景ですが、このように守備を頑張れば頑張るほど、攻撃力が物足りなくなる。まさに痛し痒しですが、昨年の仙台は割り切って守備力を最大の武器と活用することで、リーグ戦4位という最高順位を獲得したのです。これこそ「一芸は百芸に通じる」ですな。色んなところに手を伸ばさないで、自身最大のストロングポイントである守備力に特化することでリーグを闘う。本当は「人もボールも見ている人の心も動くサッカー」がしたいけど、本当は「ポゼッションを強化して攻撃的に戦うサッカー」がしたいけど、それら全ての理想とするサッカーを封印してまで、現実的に勝ち点が取れるサッカーをする。例え「ドン引きサッカーをしやがって・・」と揶揄される事があろうとも、とりあえず一桁順位というシンプルな目標にベクトルを集中することで、結果的に昨年の仙台は大きな果実を手にしました。

今年の目標も、仮に「一桁順位で勝ち点50」で昨年同様ならば、監督が攻撃的な選手である「松下・リャン・鎌田・サッコーニ」等をボランチとして活用する必然性は生まれません。守備的で行くのなら、角田と富田で十分である事は昨年の実績からも分かっています。しかし、チームとして攻撃的な選手をボランチで使えないか・・・というトライをするところに監督の思惑があるのでしょうな。堅守の仙台ですが、得点数はリーグトップ10にも入りません。プレミアの監督が「頑張って、頑張って全員で守っても、それでも失点してしまうのが今のサッカーだ」と語っていましたが、チームとして「昨年の総失点数を大幅に減らそう・・」という戦略は無茶と言うものです。厳しすぎます。

報知によれば「大分が作った年間最少失点をクリアーしたい」とのことですが、その意気込みは良いとしても、年間で25失点以下を目指すのはハードルが高すぎます。学校の成績で言えば、95点とった国語のテストで次回は100点を目指すのと同じでしょうな。それならば、前回60点しか取れなかった不得意科目である英語に力を入れた方が、トータル的には総合評価が高まります。まっ、素人でも何気に分かるんだから、プロの監督ならば誰しもが分かるのでしょうな。昨年、柏・名古屋・ガンバ、それぞれの総得点数は「65・67・78」であり、そして仙台の総得点は39でした。上記3チームとの差は、そのまま得点力の差と言えます。一試合で1点しか期待できないチームと、2点以上期待できるチームとでは、シーズントータルで考えれば大きな差が出てしまう事を昨年チームは学んだはずです。

社長は「昨年多かった引き分け数を如何に勝ちへと持ってこれるかが今年のポイントだ」と公式の場でコメントしていました。柏の引き分け数3、ガンバの7に対して、仙台は14・・・・。この辺を改善する為に最も有効な手段こそ、得点力のアップであることに疑いの余地などありません。しかし、攻撃的に行こうとすれば、そして昨年よりもラインを上にあげて前で勝負しようとすればするほど、失点するリスクが大きくなることも我々は知っています。この辺のバランスって微妙なんだよね。勝ちに行った結果、失点してしまって負けてしまう。よくあることです。昨年の仙台は、このリスクを極力排除して戦ってきました。その結果が「リーグ最少失点数」に繋がったのは言うまでもありませんが、その戦略は時に「ドン引き」とか「見ていてつまらない」と揶揄され、結果的に引き分けが多くなってしまった要因でもあります。ホント、この辺の戦い方って難しいよ。

実績のある強力なFWを獲得しなかった仙台からすれば、チームの得点力を上げるためには、個々のパーツを「より攻撃的」な物(選手)へとチェンジするしかありません。そのトライが、「松下・リャン・鎌田・サッコーニ」といった選手たちのボランチ投入なのでしょうな。リャンや松下がサイドハーフで力を発揮できるのは分かっていますし、鎌田がCBで頑張れるのも分かっています。しかし昨年と同じ起用法では、結果的に得点力も昨年並みになってしまう可能性が高い・・・。そう考えれば、監督が「ある程度のリスク」を覚悟して攻撃的ならないと、昨年以上の成績は残せない・・・と思った事は確実ですな。

全34試合というリーグ戦で、総得点が30点台のチームである仙台。そんなチームが「昨年以上の成績」を目指そうとしたのなら、あえて「リスク」をとるしかありません。タイトルとは、そんなリスクを克服したチームだけが味わえる禁断の味なのです。今年、味わいたいものですな。

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