2012年6月13日水曜日

チームのサイクルについて考える

リーグ戦では首位をキープし、カップ戦でも「勝てば予選突破」という状況まで辿り着く事が出来ている仙台。長年J2で苦労してきたサポーターとすれば「ようやく、春が来たぁぁぁーーー!!!!(^O^)/(^O^)/(^O^)/」という感じですな。もしも、今年タイトルが取れちゃったりなんかしたら、今度は「収穫の秋が来たぁぁーー!!!(^O^)/(^O^)/祭りだ!!祭りだ!!呑めや、歌えやの大騒ぎだぁーーー!!!!(^O^)/(^O^)/」となる事は確実であります。なんかこう、前向きな目標に向かって前進するって、気持ちいいんだよね。

よく言われるんだけど、現在の仙台の土台作りを構築し始めたのが望月監督になってからで、それを引き継いだ手倉森監督が丁寧に種を撒き、肥料を与えて、現在のチーム収穫期を迎えようとしています。今度いつ、収穫期を迎えられるかどうかなんて言うことは神様にしか分からないので、確実に収穫期に入りつつある現状のうちにタイトルを獲得する必要性はありますな。ある意味手倉森監督は、自身が育てた選手や、自身でチームに接ぎ木した選手で実を結ぼうとしているのですから、このチームで結果を出せなければ、その反動は自分自身の評価になって返ってきます。チームも、選手も、監督も、そしてサポーターも、今年は勝負の年なのです。

今のスタメンが、5年後も揃ってスタメンである事は想像に難く、1~2年は踏ん張れても、3~4年後にチームの主力が大幅に変わる事は誰だって認識はしているはずです。チームとして、サポーターとして、まだ何にも手にしていない状況なんだけど、そのように考えれば「今後数年でチームは変革期を迎え、何も対処をないのであれば、緩やかに、もしくは急激にチームの成長は下降曲線へ入ってしまう」という状況に陥ってしまうはずです。ベテラン選手や助っ人を中心にしてチーム作りをして昇格、そして降格をし、暗黒時代という苦い体験を経験したチームからすれば「同じ轍は踏まない」という心意気は絶対にあるはずで、最近になってユースの選手や高校生などを積極的にチームへ加え始めた事例は、その為の回避策の一環と思って間違いないでしょう。私には越後や藤村、さらには奥埜や武藤などの素質の高さなどは分かりません。しかし、彼らの素質をチームが見誤ったとしたら、そのツケは確実に5年後、我々に降りかかってくることは確実です。

それでは、そのツケを払っているチームを検証してみましょう。

検証ファイルNo1 大分トリニータ

03年にJ1へ昇格した大分は、苦しみながらも残留を重ねてチーム力を積み上げることに成功し、08年J1過去最少の24失点(1試合平均0.706点)を記録した。その堅守を武器にナビスコ杯でクラブ初の予選突破を果たすと、勢いそのままに勝ち上がり優勝を果たしクラブ初そして九州のチーム初のタイトルを獲得。

カップ戦優勝、降格、チーム財政の崩壊、大分ユースの最高傑作である清武などを一括放出、まさに「天国から地獄」の見本市のようなチームが大分だ。

チームは若手育成にも積極的に投資し、梅崎(浦和)・金崎(名古屋)・西川(広島)・清武(セレッソ)などの選手をチームの主力として輩出していった。その意味では、仙台と違って育成に関して言えば、十分に機能していたはずである。しかし、チームの経営状態は火の車で、結果的にチームの宝であるはずの「若手の選手」を他チームへ売却したり放出する羽目に。この事例からも、若手育成にはチーム財政が盤石じゃなければ効果が薄い事が分かる。若手育成に時間と金を掛けました。だけどチームが貧乏だから、将来有望な選手を他チームへ放出します・・・では育成の意味がまるで無いですな。仙台の育成のポイントは、ユース年代のトレーニングの質を上げること以上に、多くのユース年代の子供たちを幅広く集めることが出来る財政的なバックアップが鍵なのかもしれませんな。

検証ファイルNo2 ジェフ千葉

このチームの変革と絶頂期は、03年に監督となったオシムと共に訪れ、そしてオシムが代表の監督となってから、その栄光は風と共に去っていった。このチームも、阿部(浦和)、羽生(東京)、佐藤勇人、山岸、巻などの「オシムチルドレン」の成長がチームを支えていた。大分とは違ってチームを支えるスポンサーには強固な物があり、千葉サポじゃなくても「強豪チームへの階段を昇り始めていた」と誰しもが考えていました。しかし、息子のアマルが監督になってからチームは確実に衰退期へと移行。チーム編成の部長を解任、主力選手の退団、そしてJ2に降格という、何気なお約束的な過程を経て、現在に至ります。


「考えて走る」今では当たり前のようなフレーズですが、この当時は新鮮でしたな。それにしても、この当時のジェフは輝いていました。それが僅か5年で、ライバルであった筈の柏と立場が逆転。人生って、どうなるか分からないよね。

この考察の続きはまた明日。

2 件のコメント:

  1. なにやら示唆に富む考察。

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  2. 匿名殿へ

    そんなに大げさな事を書くつもりはありません
    気楽に読んでね

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