2012年5月25日金曜日

ベガルタン、大学の恩師にラポロ―チメントの教えを貰う!!

えーと、明日は川崎戦のようですが、昨年のように「異常な状況」で迎えないにしても、驚くほど心は冷静です。楽しみじゃない訳ではないのですが、そうかといってガールズバーへ出撃する様な「イケイケ感」などは微塵もありません。何故でしょうか?


この試合を迎える状況と言うか、心境は尋常ではなかった。太田のゴールにはベガサポの魂、その全てが乗り移っていたと言っても過言ではなかろう。決して綺麗な崩しからのゴールではないし、豪快なゴールでもないが、あのゴールには「言葉に言いつくせない心情や気持ち」がびっしりと詰まっていたような気がする。

そんな漠然とした疑問というか不安に苛まれていた昨日、仕事で大学の恩師に出会ったので、さりげなく愚痴をこぼしてみました。

ベガルタン「いや実は、最近、試合を迎えるにあたっての高揚感みたいな物が気薄になって来たような気がして・・・今までは「首位を独走する日が来たら、毎日がメチャクチャ楽しいんだろうなぁ~~。もう、試合が楽しみで楽しみでしかたないんだろうなぁ~~」と妄想していたんですが、今の心境はと言えば「楽しいことは楽しいんですが、怪我人も多くなってきたし、苦手な夏場も来ると言う事で、期待と不安が半々の状況なんです」

恩師「お前、ゼミの講義を忘れてしまったのか?それは軽度な「ラポロ―チメントの危機(re-approachment)」だな・・・」

ベガルタン「えっ、これがラポロ―チメント現象なんですか?」
大学の恩師から、ラポロ―チメントを指摘されるベガルタン。ちなみに、ラポロ―チメントの危機とは・・・・

発達心理学の考え方の中に「ラポロ―チメントの危機(re-approachment)」と呼ぶものがあります。ちょうど歩き始めたばかりの頃、赤ちゃんが好奇心にかられてお母さんから離れて遊びに行くのですが、ふと不安になって振り返り、お母さんが自分を見ていてくれるかどうかを確認する瞬間があります。その時、お母さんと目が合って、お母さんの笑顔を確認できれば、赤ちゃんは冒険の旅を続けられるのですが、お母さんがそっぽを向いていたりすると不安に耐えられずにお母さんのもとに戻ってくる子が多いようです。さらに、戻ってきた赤ちゃんをお母さんが何らかの理由(食事の支度で忙しいなど)で、(一時的にせよ)拒むと赤ちゃんはなかなかお母さんのもとから離れなくなる、と言われています。いったん離れた子供が、再度母親に近づくところからre-approachment(ラプローチメント、再度近づく)時の危機、と呼ばれています。

恩師「お前だけかじゃないと思うが、どう考えてもベガルタ仙台にJ1を独走優勝する力なんて無い・・・という考えを持ったサポーターは多いと思う。サポも人間だから、心の中には「感情」というものが存在するけど、1人1人の心の中には必ず「幸せになることへの恐れや罪悪感」等、自分自身でも気付いていない意識や思いがあるということはゼミで講義したはずだぞ。すると幸せな感情が長く続くことを信頼できなかったり幸せな気持ちでいることが怖くなってしまい自らネガティブな感情を招いてしまう要因にもなる。

お前の場合は「ベガルタが独走するなんて有り得ない、ベガルタが、ぶっちぎりで優勝するなんて有り得ない」という漠然とした不安に苛まれているんだろうな。つまり、赤ちゃんのように「独り立ち(優勝)」が出来るかどうか不安になったからこそ、赤ちゃんが母親に見守ってもらえているかどうか確認するのと同じ原理で、俺に愚痴っている訳だ・・・」

ベガルタン「俺、赤ちゃんだったんですか・・・。確かに、J1で首位をキープするなんて未知の経験と言うか領域なんで、多少は「こんなに良いことばかりが続く訳は無い」とは思っていましたし、そんな時に主力のメンバーが怪我で離脱したのでネガティブになっていたのかもしれません」

恩師「いいか、「危機」というくらいだから、この瞬間が、子育て(チームを応援するサポーター)にとって「危険」でもあり「チャンス」にもなる分岐点なんだぞ。お母さんの元をなかなか離れられない子になるか、一人でも、多くのサポーターと共に応援していると言う安心感を得て、自分の信念に従って行動(優勝を信じて応援する)できる子になるか・・・」

チームをサポートしていると、喜怒哀楽といった全ての感情がパッケージになって付いてきます。連勝は嬉しいし、首位も嬉しい。しかし、長いリーグ戦がハッピーばかりじゃない事は経験則として分かっているつもりでしたが、それなりの期間を「首位で突っ走る」という現象は未知の領域だったので、多少不安(深層心理で)になっていたことは事実なのでしょう。知らず知らず、ベガルタンは「ラポロ―チメントの危機(re-approachment)」に直面していました。しかし、ピンチはチャンスです。この漠然とした不安感を打ち破れたその時、ベガルタンはサポーターとして「一皮むけた」状況になるはずです。結果的に優勝して、剥けたいものですな。ちなみに、下半身の方は高校3年生の夏休みに剥けました。

明日は川崎戦、ビート・フロンターレ!!

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