2012年4月23日月曜日

東京戦後にチームの好調を想う

いい感じで勝つ事が出来ましたな。個人的には関口のゴールで勝利を確信していたベガルタンです。何て言うかなぁ~~、上手い表現は見つからないんだけど、あの状況で、あの場所へ身体もろとも突っ込んでいく姿勢が「2012版THE 関口!!」って感じです。きっと「イエーース氏」が実況していれば「関口、魂のヘッド!!」とでも言うのでしょうな。素人目に見たら、今年の関口と昨年の関口のスキルに大きな違いは見受けられません。しかし、今年は若干とはいえ守備におけるラインが高くなったので、そこでボールを奪う事が出来れば、そのままの勢いで関口がゴール前へ詰める事の出来る頻度は多くなったような気がしますな。

だからと言って、20~30mもラインが高くなった訳ではなく「ほんの5~10mくらい・・・」と言う感じなんだよね。もっとも、その「5~10m」くらいラインを高くするのに、仙台は4~5年も歳月が掛かっているという現実を踏まえれば、「その5~10mくらいのラインの上げ下げ」が如何に試合内容へ影響してくるという事が分かると言うものです。ラインを今年のように、10mくらい上げる事は昨年だってできたはずです。しかし、それをやると全体のバランスが崩れ、結果が伴わなくなる恐れがありました。なので、チームというか監督は、そのリスクとリターン(試合結果)を考慮し、昨年までは自陣のゴール前で跳ね返す守備に徹し、そこから得られる数少ないカウンターやセットプレーのチャンスを生かすような戦略に特化することで、4位と言う望外な順位をゲットできたのです。「一芸は百芸に通じる」ですな。

ただし、一芸で「これ以上の成果」が期待できる程、Jリーグも甘くはありません。そこで、次のステージへ行く為の「ステップアップ」の必要性を感じたチームが採用した戦術が、今まで採用してきた選手や戦術をフルモデルチェンジするのではなく、それまでの選手や戦術をマイナーチャンジすることによって、長いリーグを戦い抜くと言う現実的な戦略です。パーツ(選手)の変更は、アクセル(ウイルソン)とブレーキ(大海)のみの交換と言う最小限度に止め、その他の基本的な性能(戦術)やパーツ(選手)は昨年度の物を踏襲。しかし、連係などの共通理解が深まった事によって、得られるレスポンス(得点力)の数値は飛躍的に向上。少なくても、今年の仙台と対戦したチームから「仙台がドン引きと言う事は分かっていた・・・」と語られることはなく、その意味では「今年仙台が採用した戦術は、今のところ成功している」と言えそうですな。

しかし成功したと言っても、現状では「あくまでもスタートダッシュに成功した」という範疇は越えません。仙台がここからも勝ちつづけ、そして「魔の7、8月」を現在の順位でクリアーしてこそ、初めて「仙台の強さは本物だ」となる事は、多くのベガサポの共通理解でもあります。仙台の目標は「出来ればタイトルを獲得し、ACLの出場権をゲット」であることは、シーズン前に社長や監督が公言しています。もっとも、本当にタイトルが獲得できる可能性が小さい事ぐらいは、サポーターだって知っています。ただ、昨年が4位だったので、これ以下の目標は立てづらい・・・ということは、大人ならば何気に分かっているはずです。

こんな事を書き込むと「去年は柏だって優勝出来たのだから・・・」と指摘される方もいるでしょう。確かに、昨年の柏は「ある意味ミラクル」でした。昇格元年に優勝するなんて・・・誰が想像したでしょうか?そんな柏が出来たのだから、仙台だって・・・と思う心情は理解しますが、ここで大切なのは「優勝する為には、ある程度の資金力が必要」という不文律です。もしも、リーグ優勝に「資金力」が関係なければ、鳥栖だって札幌だって優勝出来るはずですが、そんな事を考える人は「そのチームのサポ」以外誰も居ません。必ずしも資金力が成績を決める物ではないのでしょうが、結果として資金力のあるチームの方が好成績を得られやすいと言う現実は、世界各国のリーグで共通の認識ですな。

リーグ優勝したチームの年間予算で、最少だったのは昨年の柏でした。それまでは、年間の予算が30億円を下回るチームが優勝した事はなく、その意味でも28億円くらいの柏が優勝した事は前例を破る「ミラクル」だったのです。そして仙台はと言えば、確か20億円くらいだったような気がします。28億円の予算チームが優勝することだってミラクルなのに、20億円の仙台が優勝したら・・・どんな感じに表現されるのでしょうか?考えただけでも、ハブロフの犬のように「ヨダレがジャー」ですな。

確かに、単年度で考えれば仙台と柏の予算規模の差異は「7億円くらい」ですので、「そんな差は、努力と創意工夫でカバーできる・・」と思う心情は理解できます。しかし、チームの予算規模は年月の積み重ねで考えねばならず、仙台と柏の予算規模を10年単位で比較すると「その差は70億円にもなる」という事を考慮せねばなりません。お金が全てじゃないし、今年の仙台に優勝出来る力はないと考えている訳でもありませんが、だからこそ「毎試合スタジアムを満員にし、新たなスポンサーに対して魅力あるチーム」にせねばなりません。

チームは確実に強くなっている様な気がします。だからこそ、そんなチームを満員のスタジアムで迎えたい・・・。チームが首位で、東京に4-0というスコアーで勝っていると言うのに、それでも満員にならないユアスタ・・・。ここの改善なくして、チーム運営費の拡大なくして、次のステップへ安定的に行く事はないはずです。大勝した試合を観ながら、ベガルタンはこんな事を考えていました。

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