2012年4月11日水曜日

磐田戦の失点に想う

巷ではウイルソンの株が急上昇しているようですが、個人的な意見としては「大海の株価も、もっと上がるべきではないのか?」と考えております。確かに、磐田戦における2失点目の間接的な要因は大海のプレーですし、この事は大海本人も「中途半端なパスをしてしまった・・・」と反省しております。しかし、全体的にラインを上げてコンパクトな中にも「より攻撃的な守備」というコンセプトで戦うにおいては、大海の攻撃的なスタイルをチームに注入する事は絶対的に必要不可欠ではないでしょうか?もちろん、素人が「大海のスキル」を判断出来るはずなどありませんが、結果として「より攻撃的な守備」を標榜し、相手チームへ前線から強いプレッシャーを与えながら試合を戦うに当たっては、「どちらの方が優れているかどうかではなく、今年のチームコンセプトを踏襲して戦おうとするのなら、チョよりも大海の方がマッチングしているのではないか?」と思っているベガルタンです。この妄想、当てっていればいいですな。

チームの成熟度が年々増した結果、今年のベガルタは「今までよりもボールを繋ぐ姿勢」が強くなってきました。ピンチになったら大きくクリアー・・・チャンスが来たら早めでもいいからゴール前へボールを入れる・・・その結果としてフリーキックなどの機会が増えればラッキー・・・。ベガルタが安定的にJ2を勝って来たのも、そして何とか残留出来たのも、さらに昨年のような飛躍が出来たのも、自陣にブロックを築いて跳ね返し、少ないチャンスをカウンターやセットプレーで物にして来たからです。この戦略の事を仙台のメディアは「堅守速攻」と呼び、他チームサイドやサポは「ドン引きサッカー」と呼んでいました。

ベガルタン個人としては、他チームサポから「ドン引きサッカー」と揶揄されても、『仙台というチームは何とか残留し、結果的にトップ10に入る事がチームの目標なんだから、現有戦力でそのミッションをコンプリートする上で、最も効率が良い戦術が「ドン引きサッカー」であるのなら、何の恥ずべきこともない』という考えでいました。仮に、全てのチームが「ドン引きサッカー」をすることで残留を確定させ、そして4位になれるのであれば、降格を心配するチームは全て「ドン引きサッカー」をして来るはずです。しかし、そうなっていない・・・。このことからも「ドン引きサッカーだけでは好成績を残す事は出来ない」ということを、全てチームが経験則として知っているのでしょう。幸いにして仙台には、積み重ねてきた成熟度と、攻守に渡って献身的に走り続けるサイドアタッカー、さらにはピンポイントで合わせられるセットプレーという強みがありました。おそらくは、これらの強みが一つでも足りなければ、仙台が4位になる事はなかったでしょうな。

今年のキャンプで直樹が監督へインタビューしていたんだけど、その返答を聞いてベガルタンは愕然としました。
直樹「今年はラインを高めに設定して、より攻撃的に行こうとしているようですが・・」
監督「実は、昨年の後半あたりに選手たちから「もっとラインを高く設定して攻撃的に行きたい」と言って来て、選手たちの考えは自分も同じだったので、それをやりきれる土台、選手のスキル、タイミングなどが今年合ったんです」
直樹「えっ、選手たちから言って来たんですか?」
監督「守るだけだと、どうしても攻撃に移る際にパワーが出ないから、フラストレーションが溜まるようです。それならばと言う事で、今年はキャンプから「より攻撃的に」をコンセプトにして練習をしています」
直樹「そうですか・・・選手たちの方から・・・」

戦術を決めるのは監督なのでしょうが、その監督に対して率直に意見を言えるところが仙台に長所なのでしょうな。元々、手倉森監督は「人もボールも、そして観ている人の心も動かすサッカー」を標榜していました。しかし結果が出ず、そのコンセプトを自ら廃棄!!「勝たなければつまらない」という信念の元、手堅いサッカーへと変貌していきました。この思考のチェンジこそ、「ベガルタが反転攻勢するきっかけとなった」とベガルタンは考えています。20年後に、ベガルタンは「激動!!ベガルタ仙台サポの30年史、チームの変貌と絆・・・」という本を世に出しますが、そこでも間違いなく歴史の転換点は?
という問いに対しての答えは「人もボールも、そして観ている人の心も動かすサッカーという理念を封印した瞬間」と答えるはずです。

磐田戦の2失点目に関して、Sバックの周りの人たちは「なんで、あんな危ねーところにパスを出すんだ!!」とか「もっとセーフティーにプレーしろって!!」とか「あんなところでトラップをミスったら、ピンチになるのは分かってんだろーが!!」みたいな罵声が飛びました。しかし、今年の仙台は昨年よりも「攻撃的に行く」と言う事を標榜しています。その結果として、5節終了時ではありますが、ベガルタの得点数はリーグ1となっているのです。この成果の要因は明らかに「昨年よりも攻撃的に戦っているから」であり、その前提として自陣からでも「大きくクリアーするばかりではなくパスをしよう、ボールを繋ごう」というコンセプトが共有されているからでしょう。しかし、「ボールを繋ごう」とすればするほど、結果的にミスが出る回数は増え、ピンチになる頻度も多くなります。この部分のリスクを考慮できないと、サポーターとしてのレベルアップは中々できないのではないか・・・、ミスからの失点を罵倒する周りの人たちにを見て、ベガルタンは強烈な違和感を抱いていました。

強烈な違和感といえば、アルビサポのシルビの応援ですな

別に、新潟サポを非難するつもりはなく、最初に聞いた時に強烈な違和感を抱いただけです。柳沢の応援が「やなぁ~~ぎさーわ!!チャチャ・チャチャチャ」しかないのと同じくらい、シルビの応援は「シールビィ~~ニョ、ゲットゴール・シールビィ~~ニョ」しかないと思っていた自分とすれば、この応援には強烈な違和感しか抱けなかった。

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