2012年7月17日火曜日

名古屋戦に想う

んーーーと、名古屋戦は「勝てなかった事」を嘆く試合ではなく、「負けなかった事」を喜ぶ試合でしたな。試合前日、手倉森監督は「名古屋というビッグクラブ相手に中途半端な戦術は意味がない、前から行くのか、それともブロックを組むのかの見極めが大切になってくる・・」とコメントしていましたが、この日の仙台の戦術は2012シーズンの「高い位置からプレッシングしてボールを奪う」ではなく、2011シーズンの「低い位置でブロックを形成して跳ね返す」といったものでした。本来であれば、今まで同様の「攻撃的な守備」で名古屋と戦いたかったはずでしょうが、この日のWボランチは「田村・松下」という初めてのブッキングであり、そんな状況で「その戦術」を選択するのは厳しかったはずです。

チームの要であるボランチコンビが初スタメンという事象を考慮し、アウエー、そして怪我人が多数いるとは言え好調になって来た名古屋という付帯条件まで加味して、チームが採用した戦術は2011シーズンにブレークした「引いて守ってカウンター」でしたな。その戦術に対して、名古屋の選手は試合後、下記のようにコメントしています。
「つまんない試合だった、サッカーをした気がしない」
「あれだけガチガチに引いて守られると厳しい」
「首位のチームが、あんなに引いてくるとは・・・」
「首位のサッカーじゃない。腰が引けている・・」

等々、ソフトなMを自覚しているベガルタンからすれば、それはそれは美味しいコメントのオンパレードでしたな。久しぶりに「罵倒コメントのオンパレード、来たぁぁーーー!!!!(^O^)/(^O^)/(^O^)/(^O^)/」って感じです。

何を持って「首位のサッカーか?」に対する答えは「もはや哲学」の領域なので、ベガルタンも「その答え」なんて分かりません。しかし、この試合を見終わっての正直な感想を言わせてもらえれば・・・
「このメンツで、しかも相手が名古屋で、勝ちたい気持ちをセーブしながらも引き分けを狙いに行って、そしてキッチリと引き分けを勝ちとる・・・・。確かに、サッカー自体は「引いて守ってカウンター」という2011バージョンだったけど、この試合のミッションが「負けない事」と考えた場合、仙台の選手たちはミッション・インコンプリート!!グッジョブ!!であり、よく頑張った。狙って名古屋と引き分けられるなんて、仙台も強くなったよ・・・」であります。

仮に、名古屋と対戦する相手が「絶対に負けない戦術」があるとして、その戦術が「ドン引きサッカー」であるのなら、チーム状況が厳しく「勝ち点が1でも欲しい・・・」という状況であれば、名古屋という強敵を相手にする場合の最良の戦術は「ドン引き」であり、多くのチームが採用するはずです。しかし、そうはなってない・・・。この事実からも「名古屋相手に「ドン引き」だけでは90分もたない・・・」ということを多くのチームが経験則として認識しているからです。しかし、この日の仙台は「良い意味で割り切ったサッカー」をチーム全体でオーガナイズしていましたな。この試合では、攻撃参加がチーム状態のバロメーターとも言える菅井の攻撃参加頻度は少なく、太田やリャンは、いつも以上にライン深くまで守備で頑張り、赤嶺やウイルソンも守備を頑張っていました。もうね、完璧にこの日の仙台は「2011年のドン引きサッカー、イン・名古屋」でしたな。

試合後の選手のコメントでも・・・
「最後でやられなければいい」・菅井
「相手に勝点3を与えないということが大事」・田村
「前から攻撃的な守備をする事は厳しいと分かっていたので・・・ブロックを作れば滅多なことではやられませんから」・広大
「相手の3トップの攻め残りがいたら上がるなと言われていた」・パク
「名古屋相手にアウエーで勝ち点1は悪くない・・」・リャン
「どんな試合でも理想と現実がある、我々は現実的に戦った」・監督
このようなコメントが続けば、チームとしての方針が「守備的」であり、勝つことよりも「負けない事」を優先して戦った事は明白ですな。そして、選手たちは、負けなかった・・。このミッションをコンプリートしただけでも、ベガルタンが『仙台も強くなったなぁ~~』と想う事に違和感を持つ人は少数派のはずです。名古屋相手に引き分けを狙って引き分けを勝ちとる・・・この事が如何に困難であるかは、多くの人が実感しているはずでしょう。仙台の選手たちは、そんな難関なミッションを達成したのですから、我々サポーターも喜んでいいはずだとベガルタンは思っています。

最後に、角田の怪我は痛いですな。そんな大きな代償をしてまでも勝ちとった「勝ち点1」を、ポジティブに考えないでどうする?まっ、名古屋戦の感想は、そんなところですかな。

2 件のコメント:

  1. ミッション・「イン」コンプリートでは拙いのではw

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  2. ご指摘いたみいります

    確かに拙ですな
    これからも、何気でいいんでチェックして頂けると助かります

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