2018年11月29日木曜日

鹿島戦


えー、いまさらながら鹿島戦です。それにしても凄いですな、レオシルバのボールを狩る能力は。その確実なまでに一撃必殺でボールをスナイプする能力は、まさにゴルゴ13のそれ。もうね、こっちが攻撃に移る体制に移ろうとした瞬間に、ことごとく「その芽」をスナイポー。セットプレーから決められるたり、カウンターからきれいに決められたり、そんでもって終盤に止めを刺された事よりも、このシルバのスナイポーぶりが印象に残ったベガルタンです。

 

それにしても、蜂の負傷によって急遽出てきた中野の存在感が、あまりにもスカスカだったのには閉口。そうですなぁ~村上龍的に言えば「限りなく透明に近いブルー」とでも言いましょうか、「お前の実力はそんなもんなのか?」とでも言いましょうか、とにかく存在感がスカスカ。試合後「中野って、なんかした?」とカミさんに尋ねられたが、ここでもベガルタンは「・・・」とゴルゴチックにシンキング。中野よ、お前の力はあんなものなんか?

 

これといって野津田や奧埜の動きが悪いとは思えなかったけど、そう見えたのは「鹿島が強いから」と考えるのに一定の整合性はありそう。連戦によってフィジカル的にはハードなはずなのに、それを支えるメンタルは屈強で、それ+「勝ち続けたことによる勢い」が鹿島には見えましたな。もちろん上手かったよ、強かったよ、ただし、その強さは圧倒的なそれではなく、どちらかと言えば「したたか系」でしょうか。

 

「この時間帯でセットプレーは嫌だな・・・」と思われるポイントでしっかり決めてきたり。「次の1点が勝負を決めるんだろうな・・・」と、誰しも考えていた後半の「いい時間帯」でチャッカリ決めてきたり。そんでもって、緊張の糸が切れ始めた時間帯でキッチリ止めを刺してきたり・・・。この感覚は北斗の拳で言うところの「剛の拳ラオウ」ではなく、どちらかと言えば「柔の拳トキ」のそれに近いかと。ちなみに現状のベガルタは、ラオウにあっさりとやられてしまった「南斗水鳥拳のレイ」ですかな。

 

まあね、ホーム最終戦で負けるのはお約束なので気にしてもしょうがありません。残留が決まり、トップ5が無理筋と分かった以上、ベクトルをカップ戦に向けることは極めて自然。問題は、我々の想像以上に「力負け」したこと。ん~、だとしたら、ここは「浦和さん、頑張ってください・・・」と心の中で念じるべきなのでしょうか。しかし、浦和のホームで浦和とやるのもしんどいだろうし、それ以前に「山形に勝てるのか?」ということになるし。悩みどころですな。

 

もしもベガルタンがジュリエットなら、「おぉーロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」ではなく、「おぉー鹿島、どうしてあなたは鹿島なの?」という感じ。大嫌いな浦和を応援したくなってしまうほどの「したたかさ」が見られた鹿島戦。これを「伝統」という言葉だけで片付けるのには無理があり、だとしたら、日ごろのトレーニングの積み重ねの質と量の違いに、その問いの答えがありそうです。いつの日か、ベガルタもそうなって欲しいものです。

2018年11月6日火曜日

不肖ベガルタン、中国から帰ってきました


えー、いったん中国から帰ったと思ったら、3日後に常務から「スマンが、もう一度中国へ行ってくれないか?(拒否権無しが前提)」とのサプライズ。定年というゴールが見え始めたベガルタンにとって、「ここで反発はチョット・・・」と考えるは必然。速攻で「了解です・・・」と返答。疲れだけが残る出張ではあるが、現地で奇麗どころが揃っている飲み屋さんを見つけてあるのが唯一の救いだ。

 正直、「ベガルタの調子が悪くないだけに、観戦できないのだけが残念・・」との思いで中国に渡ったのが長崎戦の前、そんでもって帰ってきたのが札幌戦当日の夜。その間の戦績を軽く振り返ると・・・

 長崎戦 何気に仙台が攻めていたようですが、決め切れず、お約束の失点で敗退・・・。「長崎の方が気持ちで勝っていた」というのは簡単ですが、勝ちたかった気持ちは仙台だって同じのはず。攻撃時のノッキングに関しては「まっ、目指すは遥か彼方のガンダーラなんだから、時間はかかるんだろうな・・・」との認識です。

 横浜戦 もうね、何となく「仙台とやる時は、こんな感じでやると上手くいきそうですよ・・」という方程式が導き出されましたな。つまり、前線からハードなプレッシャーを執拗にかけ続ける・・・そしてリスク承知で頑張れば仙台の方がミスをする回数が多くなる・・・結果としてゴールのチャンスは増える・・。ベガルタン的には、この方程式はピタゴラスの定理以上に鉄板です。

 浦和戦 これはねー、ある意味驚きました。横浜戦であれ程仙台のウイークポイントがハッキリしたというのに、浦和はこれまでの戦い方を変えずに「どうぞどうぞ仙台さん、良かったらボールを回してくださいな。ただし、バイタル周辺やスイッチが入った瞬間にプレッシングモードに突入しますから」と言った方針。ボール的には持ってるというか、持たせられている・・という感じだったんだけど、チャンスの回数は浦和寄りだったのも事実。よくもまー、引き分けたな・・・が実感。

 鳥栖戦 知ってたよ、知ってたさー、「ベガルタが下位で苦しんでいるチームや、監督が変わったチームに優しい」と言う事ぐらいは。ライトなサポからすれば「トーレスのゴールが見れたからいいや・・」ということかもしれませんが、トップ5が遠のいてしまったベガサポからすれば、「長崎に負け、鳥栖に負け」ちぁえば、いったいどこに勝てるんだぁぁぁぁーーー!!!!!!ですな。

 そして札幌戦 一連の敗戦・苦戦のなかで、この敗戦が一番ショックでした(ライブじゃないけど)。前半なんかを見ると(ライブじゃないけど)「うわぁー札幌にこんな圧倒されんのか?」という感じだったんだけど監督目線では・・

「今日の内容がいいか悪いかというところで、「今日は悪かったよね」ということになると、別にそこまでとは思わない。もちろん苦労した時間もありました。でもしっかりと、我々は意図的にボールを動かせたというものもあるし、意図的にチャンスも作り出したというところもあります」とのこと。

 そうかーそういう見方もあるのかー、と自然に思えるほどベガルタンは玄人じゃありません。監督はしきりに「向こうのチャンスは、こっちのミスから・・」を強調していましたが、それらを含めての大局観のはず。ミスが多いのは、こっちが弱いから・・とも思え、監督のこのようなコメントには承服しがたいのが現実。きっと、監督の頭の中では「チームのスキルやレベルアップは現在進行形だ・・・」との想いなのでしょう。だとするなら、まだまだ我慢は必要ですな。

後半の失速は痛いところですが、トップ5が無理筋になった以上、そのベクトルは天皇杯へと移行するはず。だったらさー、残り試合は負けていいから、天皇杯や来年以降の事を見据えて戦ってくれ・・・と考えることに整合性はありそう。だって10位と15位には違いなんかないんだから。結果的に中国へ行ってる間は全敗だったよ・・・。なんか夏場辺りまでは「ひょっとしたらトップ3だって・・」と思えていたことがウソのようですな。

2018年10月2日火曜日

横浜戦に想う


えー、驚きましたな。いやね、試合結果じゃなくて、試合後の鍋監督のコメント・・・

「前回(明治安田J116節)にホームで8点を取られて、今日もまた5点じゃないか、と思うような人もいると思いますが、中身としては全然違ったものだったと思います。もちろん、結果が全ての世界なので、言い訳になってしまうのですけれども、決してこの間のゲームとは、違ったものを見せることができたと思います。選手も勇敢に戦ってくれたと思います」


いやぁ~、素人目線では「なんだか前回と同じ匂いが・・・」と思う部分もあったんだけど、プロの目から見れば「中身としては全然違ったものだった」ということなんですな。シュート数だけ見たら「8本対20本」でトリプルスコアー。この差で「接戦」とは言い難いのも事実。結果としてはそうなんだけど、監督のコメントから察すれは「結果に至るプロセスでは全然違うし、戦っていた・・・」とのこと。ん~そうなんでしょうな。
 

ベガルタン的には「前回同様、プレッシングされると厳しいだろうから、その厳しさが20%アップする前半、どのくらい我慢できるか・・・」が最大の焦点でした。その意味で先制されたのは痛恨。オウン様で「何とか頑張れるのか」と思ったのも束の間、再度突き放された辺りからは終始苦しい展開だったような気がします。監督だってサポだって皆思っていたと思うけど「そこで一枚剥がせれば・・・」が出来なかった・・・これに集約されますな。


1-2の状況では「次にどっちがゴールするか・・」が最大のポイントのはず。それなのに追加点を喰らっちゃえば、残りの戦略は「攻めダルマモード」のみ。そうなっちゃうと、益々生き生きしてくるんですな、今年の横浜は。こっちも攻めなきゃしょうがないんで重心は前・前と。そうなると、チョットしたミスで「即、大ピンチ」に。これはダンを含めて、チーム全体が焦っていたような気もします。何故焦るのか?それはきっと、スキルにまだまだ自信が持てないからでしょうな。


この試合を見れば、次対戦する浦和が「どのようにしてくるか?」は何気に見えてきます。きっと、IKKOさんじゃなくても「グイグイくるぅ~~」であることは明白です。個々の選手のスキルも、チーム力も、きっと浦和の方が上のはずで、苦戦は必死かと。だとすれば、我々が応援で僅かでも背中を押すしかありませんな。