この時期ともなれば、年末頃までには全くと言っていいほど興味が無かった「他チームの補強動向」が気になります。例えば・・・
「元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(31)がJ1神戸に移籍すると報じた。複数年契約で、推定年俸800万ユーロ(約9億6000万円)という破格の条件」
こんな情報がベガルタに出れば、「おい、かーちゃん、戸棚に飾ってあるシングルモルトの10年物を出してくれ、今夜は祝杯だ・・」となるのは確実。だってさー、ベガルタの選手年俸の総和が3~4億ぐらいの時に、いくら元ドイツ代表の大物だとしても一人に10億だよ?興奮するなって方が無理でしょ?ちなみに、16年度のチーム別年俸は・・・・
1 ガンバ大阪 10億8160万円
2 浦和レッズ 10億2440万円
3 FC東京 9億3400万円
4 サンフレッチェ広島 7億6190万円
5 横浜F・マリノス 7億5630万円
6 ヴィッセル神戸 7億2010万円
7 鹿島アントラーズ 7億1020万円
8 川崎フロンターレ 6億7690万円
9 ジュビロ磐田 6億6720万円
10 名古屋グランパス 6億1200万円
11 大宮アルディージャ 6億770万円
12 柏レイソル 5億6690万円
13 サガン鳥栖 4億2240万円
14 アルビレックス新潟 4億500万円
15 湘南ベルマーレ 3億8620万円
16 ベガルタ仙台 3億6590万円
17 アビスパ福岡 2億8780万円
18 ヴァンフォーレ甲府 2億6180万円
こうしてみると、仙台の貧乏さんが浮き彫りになります。いちよう、ネットで公開されていたから本当なんだろうけど、見た瞬間は「えっ!?仙台って、湘南や新潟や鳥栖より貧乏なの?」と驚きました。確か、チーム別の売り上げでは湘南とかよりも大きかったと思うんだけど、それでも選手の年俸は降格圏のチームであるところに、ベガルタン苦しい台所事情が垣間見れます。
まあね、「そこからみたら、鳥栖や大宮や甲府なども含めてコスパ的にはマズマズじゃね?」とも言えますな。それらに比べると、東京・横浜・名古屋などのチームのコスパは最悪です。そんなことを思っているところに・・・
「鳥栖が、横浜との争奪戦を制し、ベルギー1部シントトロイデンとの契約が解除となったFW小野裕二(24)を獲得することが17日、濃厚となった」との情報が入ってきた。
何がサプライズかというと「争奪戦をしていた鳥栖と横浜で、鳥栖が勝っちゃった・・・と言うよりも、横浜が負けちゃうの???鳥栖に?」という感じです。チームの歴史・伝統・予算・都市の魅力・・・そのいずれもで横浜が鳥栖に負けるとは思いませんが、財布から出せるお金では「鳥栖>横浜」という現実。鳥栖はイケイケで羨ましいかぎりです。
無い袖張れませんから、現状のベガルタに「大物助っ人」という選択肢はありません。しかも獲得する選手に対しては、チームが個別に条件を提示するだけで来てくれる人は少なく、「プラス、監督の情熱と想い」をパッケージすることによって、ようやく他チームで出番が減少しつつある選手たちが来てくれている現状を我々は真剣に考えるべきだと思っております。
強豪と呼ばれるチームは積極的な補強をし、そこを目指すチームも、より活発な選手リクルートを推し進める・・・これらのことは、ともすればベガサポにとってネガティブな出来事かもしれません。しかし、平山や増嶋などが来てくれたのも、これらのチームが活発だったから・・とも思え、こういったjリーグの経済行動、つまり神戸や鳥栖などが活発だったから、回りまわって平山などが来てくれた・・・といった事象を経済用語で「比較優位の原則」といいます。
簡単に言うと比較優位の原則とは、一国の経済において、他国より比較優位を持つ財やサービスの生産(潤沢な資金を使っての助っ人獲得)に特化し、比較劣位にある財・サービスは輸入(それらのチームで出番が少なくなった選手)することによって互いに多くの財を消費できるという国際分業の利益を説明する理論なんだけど、他チームが活発になればなるほど、ガンガンと大物助っ人を獲れば獲るほど、そのお零れが仙台に来る可能性が出てくる・・まさに比較優位論であります。この言葉を使ったのは大学3年のゼミ以来、ゼミの高林先生、お変わりはありませんか?
こうなったら他チームには、ガンガンと補強してもらい、「そのお零れを拾い集める」という戦略もあり。磐田に中村が・・・的な話題を見かけるたび、ベガルタンはこう考えることにしました・・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿