2012年12月12日水曜日

ベガルタン、収益アップの為に「脱宮スタ」を唱える

まず、昨年度のベガルタの決算をチェックし、大まかな数字を確認します。

総営業収入  約20億

その内訳

入場料収入 約7億2千万
J分配金  約2億3千万
広告収入  約6億2千万
グッズ販売 約1億2千万
その他   約4億5千万

ここからも、仙台にとってサポーターから出資される「入場料収入」がチーム運営を支える大切な収入になっていることが分かります。7億円/20億円だよ?結構デカイよね。でも、総収入における入場料収入が「全体の6割くらい・・・」とおもっていたんだけど、現実には4割に近かったんだね。この数字を知っている人たちが「でも、観客数アップの為に宮スタを活用すべきではないのか?」と言っていることもあるけど、あながち確信は付いているようですな。

しかしながら、2~3年前に宮スタで開催した浦和戦や山形戦での観客数が2万5~6千だった事を鑑みれば、例え対戦相手が浦和でも余程の条件(例えば開幕戦とか、優勝が決まる一戦とか・・・)が揃わないと、損益分岐点の目安である「3万人オーバー」は厳しいのが現実です。じゃあ、どうすればいいのでしょうか?ユアスタの座席数の増設が今直ぐにでも始まれば簡単な話ですが、その必要性を仙台市に懇願する程の平均観客数(1万6千人ぐらいか?)しか集まらない現状で、公的(税金)な資金を投入してのユアスタ増設に市民の理解などは得られそうもありません。それでも、その数字(ユアスタでさえ満員になりにくい現実)を認識しながら「でも、観客数のパイを広げて収入を増加させる為には宮スタを積極的に使うべきだ!!」と考える人も決してマイノリティーではなく、そんな彼らはこう言います「広告収入が増加しにくい現状では、入場料収入の増加こそ、チームを安定成長させる近道だ」と。

何度も書くけど、宮スタでの損益分岐点は3万人オーバーです。ただし、チームが公的に言っている訳ではなく、あくまでもスポーツ紙などの記事によるんだけどね。そして、宮スタでの3万人オーバーが厳しい現状でも、あえて宮スタでの開催をするのであれば、そこには明確な戦略が必要となります。あのアクセスの悪さ・・・この致命的な欠点を克服できるのであれば、戦況も違ってくるのでしょうが、それがあれば苦労はしません。であれば、今度は「損益分岐点を何とか下げられないか・・・」という考えが出てきます。例えば、宮スタでの損益分岐点を「3万人オーバーから2万人オーバー」へ下げられれば、観客数の増加分が「そのまま増収」となるからね。

では、どうして宮スタでは3万人オーバーしないとペイ出来ないくらい経費がかかるのでしょうか?チームが公式に「宮スタ開催での詳細な経費」を公表はした事はありませんが、こんなのは普通に考えれば「敷地やスタジアムの規模が大きい分、警備などの人件費が大幅に掛かるから・・」ぐらいしか思い浮かびません。安全で快適なスタジアムを確保する為には、様々な部署に、それなりの人員を投入せねばならず、それらの人件費の総和が「3万人オーバーじゃないとダメダメなのよ」ということなのでしょうな。

じゃあ、どうすれば人件費を抑えることが出来るのでしょうか?長居スタ  では約3万人が損益分岐点と言われているし、埼スタでは約3万5千人が損益分岐点である事を鑑みれば、宮スタの経費だけが異常に高いと言う訳ではなく、そうかと言って「人を減らせば・・・」という単純な問題でないところが厳しいですな。簡単に「ボランティアを活用すれば・・・」で解決できればいいんだけど、これ以上彼らに負担を強いるのは気が引けるし、警備や誘導には、それなりの経験者が必要である事は明白だからね。そんでもって様々な事象を考えた末に、ベガルタンが導き出した結論は「宮スタは使わない」という戦略でした。それでも、やり方によっては入場料収入を上げられると思っているからです。

もうね、「脱原発」とか「卒原発」というネーミングをパクって、ベガルタンが唱える、ベガルタ仙台の入場料収入を増加させる公約は「脱宮スタ」なのであります。

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