2013年4月22日月曜日

川崎戦に想う

えーと、惨敗でしたな。特に、前半は木っ端微塵状態!!ボロボロでした。リャンも「きょうは前半が悪すぎた。簡単なミスが多かったので修正していきたい」と言っていたので、相当出来が悪かったのでしょう。一発目は綺麗なカウンター。ウイルソンが敵陣深くでボールをキープしつつ、味方の攻め上がりを待ちつつ出した横パスをカットされ、超速攻で大久保にズドン!!二本目は和田のハンドからPK。まあね、守りで後手後手にされちゃってのPKだから、しょうがないと言えばしょうがない気もします。そんでもって三本目は、川崎自陣からのロングフィードのクリアーボールをレナトの豪快な一振り!!これなんかは、クリアーした和田を責める人もいるようだけど、個人の責任で「こんなにボロボロされる仙台」ではないと思っているので、おそらくはチーム全体の出来が相当悪かったのでしょうな



個々の選手を批判するのは簡単だが、代えられる人材が限られている以上、それら選手の成長を期待するしかありません。かつて、関口や富田を期待して見守っていたのはJ2と言うカテゴリーでしたが、今はJ1というカテゴリー。しかも、タイトルを・・・というシチュエーションでは、その期待の大きさが何倍も大きくなってしまうのはしょうがありません。和田よ、とにかく頑張れ!!


何が悪いのか?の詳細の部分を素人が理解するのは不可能でしょうが、何となくチームの戦術理解度と実際の試合で起こる事象にミスマッチがあるような感じです。ポゼッションしつつボールを回し、相手を振りながらチャンスを待つという選択肢を新たにチームへ加えようとした今年の仙台。そのオプションとしては4-3-3にもチャレンジ。チームはニューベガルタを目指すべく、新たなチャレンジを試みようとしています。しかし、これが中々上手くいかないのが現状です。でもね、これは制度設計をニューバージョンにしようとした時、どんな企業でも起こる問題だと思うんだよね。会社で言えば、新たな部署を作ったり、新しいシステムを導入したりすると、どんなにシミュレーションをして備えても、何らかの不都合が生じるのはお約束みたいなものです。せっかく作った部署が、既存の部署の邪魔をする結果となったり、発注や受注のスピードアップと正確性を期待されて導入した新システムが、実は使い物にならないお粗末な物だったり・・・みたいな経験は誰にでもある事でしょう。この状況が、今の仙台だとベガルタンは思っています。

チームが強くなるために、一つの殻を破るために、手倉森監督が執った戦術は「フルモデルチェンジ」ではなく、「既存の戦術のバージョンアップ」といった現実的なものでした。チームメンバーの変更は最小限度に止め、今出来つつある「ベガルタスタイル」に「昨年よりも多くポゼッションしてボールを回す」という“スパイス”を加え、チームのベースである“堅守”をキープしつつ、攻撃力に厚みを増す・・・。そしてこのバージョンアップは、チーム予算が限られている仙台からすれば、極めて自然なものとしてサポーターやメディアから支持されたのです。

堅守速攻が売りだった仙台は、昨年後半に大きな試練を迎えます。強豪と言われるチームからだけでなく、ほぼ全てのチームから多くの時間で「ボールを持たされる・・・」という展開が飛躍的に増えました。ベガルタが調子いい時、相手選手の試合後のコメントは「引いた相手から、どう崩すのか?が自分たちの課題です」とか「仙台がドン引きして来るのは分かっていたが・・・」みたいな物が圧倒的に多かったものですが、昨シーズン後半は仙台の選手が「今の仙台は相手が引いてきた時の攻撃オプションが課題だ」とコメントするようになったのです。仙台のチーム力が見直されると、各チームとも仙台に対するスカウティングを徹底させてきました。その結果は、仙台の売りである“セットプレー”と“カウンター”を極力防ぐため、前線からプレッシャーをかけるのではなく、自陣深くに引いて守ってくるチームの増加でした。その結果、仙台は「ボールは持てているけど、攻めきれない・・・」というジレンマに陥ったのです。

それらの過程を経て、監督が新たに目指したミッションが「チームに、より攻撃的なオプションを加える」という戦術でした。今までの堅守をベースに、攻撃力をアップさせる・・・・。このミッションがコンプリート出来れば、ベガルタ仙台のチーム力がワンランクも、ツーランクもアップさせることが出来るはずです。しかし、そう簡単にはいかない・・・。新たなバージョンを試した結果、あちらにも、こちらにも、システム上の欠陥が露呈してきました。しかし、チームは「その欠陥」を修繕する暇なくやってくる「試合」を、こなすので精いっぱい。怪我人も予想以上に出たし、新たな試みも直ぐには上手くいかない・・・しょうがなく昨年のシステムに戻してみたら、良い結果と同じくらいに悪い結果も伴ってしまう・・・。今の仙台はこんな感じなんでしょうな。

とにかく、川崎戦では悪いところがたくさん出ました。仙台が前半だけで3失点するなんて、余程の事です。しかし、その「余程の事」の原因をクリアーした先にしか、我々が目指す「新たなベガルタ仙台」はありません。その為の“成長痛”ならば、積極的に「この痛みを我慢する」と言う事を心に決めたベガルタンです。

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